停戦合意の下、イスラエル軍は火曜日までに南レバノンからの完全撤退の期限を迎えましたが、その数時間後、5つの「戦略的拠点」に留まる方針を示しました。
レバノンの治安関係者によると、イスラエル軍は月曜日に一部の国境沿いの村から撤退を開始しましたが、「重要地域」にとどまる姿勢を示しています。
「イスラエル軍はマイス・アル・ジャバルやブリダを含む国境沿いの村々から撤退を始め、レバノン軍が前進しています」と、AFPの取材に対し、機密事項に関わるため匿名を条件にした治安関係者が述べました。
また、別のレバノンの治安筋は、イスラエル軍が南レバノンの村々から撤退したものの、依然として5つの拠点に駐留していると明らかにしました。
「イスラエル軍は5カ所を除くすべての国境沿いの村から撤退しました。一方で、レバノン軍は一部地域に爆発物が残存し、道路が損傷しているため、徐々に展開を進めています」と、匿名を条件に取材に応じた情報筋がAFPに語りました。
南部・東部レバノンおよびベイルート南部は、イスラエルの2カ月にわたる全面戦争と、ガザ戦争から1年が経過した現在も、甚大な被害を受けています。
壊滅的な被害
当局は、復興費用が100億ドルを超える可能性があると試算しており、国連の統計によると、10万人以上が依然として国内避難民となっています。
しかし、この壊滅的な状況の中でも、11月27日の停戦以来、多くの人々が帰還を待ち望み、自宅の状況を確認したり、瓦礫の下に埋もれた遺体を捜索したりしています。
レバノンのテレビ局LBCIは、同国軍が夜間にマイス・アル・ジャバル、ブリダ、ヤルーン、マルーン、マフビブへ進軍したと報じました。
レバノン当局は撤退期限の延長を拒否し、合意の仲介国に対し、イスラエル軍の完全撤退を促すよう圧力を強めることを求めています。
停戦開始以降、約60人が死亡したと報じられており、そのうち約24人は、当初の撤退期限であった1月26日に国境の町への帰還を試みた住民でした。