アレッポ市での大幅な前進を受け、バッシャール・アル=アサド政権に反対する武装勢力は、ハマ中心部から約12キロ(7.45マイル)の地点で政権軍と交戦しながら、拠点を維持しています。
これらの勢力は、モレク地区にも兵力を集めています。先週水曜日に始まったシリア・イドリブ地域での政権軍と反体制派の衝突が再燃し、戦線はハマへと移っています。
反体制派は、イドリブとアレッポ市中心部を完全に掌握した後、シリア中部の政権支配地域であるハマへと進軍しました。
これに対し、政権軍はハマ市中心部の防衛を強化するため、装甲車と兵士を配備しました。反体制派もまた、他地域から戦闘員を集め、M5高速道路沿いのモレクで戦力を展開しています。
ロシア、ホムスへ軍事増援を派遣
アナドル通信が地元情報筋から得た情報によると、ロシアはユーフラテス川東岸のタブカ地区から、政権支配下のホムス県へ軍事装備と弾薬を輸送し始めました。
これまでに、装甲兵員輸送車8台とヘリコプター2機が配備されたとされています。
ロシアは依然としてシリアにとって主要な国際的支援国の立場を維持しています。
包囲されたPKK/YPG戦闘員、避難を要請
一方、アレッポのシェイフ・マクスード地区とアシュラフィーエ地区で反体制派に包囲されたPKK/YPGの戦闘員たちは、マンビジへの避難を求めています。
現在、反体制派勢力はこの要請を検討している状況です。反体制派は、8年ぶりにアレッポ市中心部へ進軍し、市内の大部分を掌握しました。
また、13年間にわたり政権の支配下にあったアレッポ国際空港、アレッポ城、アレッポ大学、県庁舎、主要な警察・情報機関施設などの要所が、2011年のシリア内戦勃発以来、初めて支配勢力の手に渡りました。
PKK/YPGに対する「自由の夜明け作戦」続行
シリア反体制派のシリア国民軍(SNA)は、PKK/YPGのテロ組織に対する「自由の夜明け作戦」を継続しています。
テルリファートの市中心部を完全掌握したSNAは、現在、地域内で捜索および掃討作戦を実施しています。広範囲にわたるトンネルや大量の地雷が存在するため、これらの作戦は今後も継続される見通しです。
テルリファートから撤退を余儀なくされたPKK/YPGの戦闘員は、地区南端のファフィンへと逃走しました。
ロシアとアサド政権、イドリブとアレッポで民間人を標的に
民間防衛チームによると、シリア政権軍とロシアは先週水曜日から今週日曜日にかけて、イドリブとアレッポで反体制派を標的とするとの名目で空爆を実施し、多くの民間人が犠牲となりました。
この爆撃により、民間人56人が死亡し、その中には子ども20人と女性8人が含まれています。また、負傷者は238人にのぼり、そのうち98人が子ども、61人が女性でした。
また、先週、アレッポ西部の農村地帯でアサド政権軍と反体制派武装勢力の間で戦闘が発生しました。10年以上続くシリア内戦の中で、一時的な沈静化を経た後の暴力の再燃となりました。