2025年7月29日
日本政府は、カンボジアとタイの国境付近で続いていた軍事衝突に関して、両国が停戦に合意したことを歓迎する声明を発表しました。
外務省は、対話と外交努力を通じた平和的解決を支持するとともに、緊張緩和と地域の安定化に向けた国際社会の取り組みへの協力を表明しました。
カンボジアとタイは、2008年にユネスコの世界遺産に登録されたプレア・ヴィヒア寺院周辺の領有権をめぐり、長年にわたり対立してきました。2011年には、同地域で複数回にわたって武力衝突が発生し、双方に死傷者が出るなど、両国間の緊張が一層高まりました。
こうした中、両国は国際社会の仲介のもとで協議を重ねた結果、今週初めに現地での軍事活動を停止することで合意しました。現地メディアによると、停戦は概ね順守されており、住民の一部は避難先からの帰還を始めているということです。
日本外務省ウェブサイトで7月29日付の発表にて、「地域の平和と安定にとって重要な一歩であり、すべての関係者がこの機会を生かして対話を継続することを期待する」とする談話が公表されました。
さらに、アセアンを含む地域機構との連携を重視し、引き続き平和構築に貢献していく姿勢が示されています。
日本はこれまでも、東南アジア諸国の紛争予防や復興支援に積極的に関与しており、今回の停戦合意についても外交的支援を継続する意向を明らかにしています。