敵対行為は6月13日金曜日の未明、イスラエルがイランに対して奇襲的な空爆を開始したことで始まりました。
その後、イスラエル軍は「ライジング・ライオン作戦」と呼ばれる空からの攻撃を開始したことを認め、これをイランの核兵器関連インフラを標的としたものだと説明しました。
この作戦では、テヘラン、イスファハン、ブーシェフルを含むイランの少なくとも16の州にわたって、核施設、弾道ミサイル工場、軍事拠点などが標的とされました。
権力者の死傷者、イランで相次ぐ
空爆の開始以来、少なくとも639人のイラン人が死亡し、1千329人が負傷したと、イラン当局は発表しています。
死亡が確認された中には、イスラム革命防衛隊(IRGC)の司令官ホセイン・サラミ氏、イラン軍参謀総長モハンマド・バゲリ氏、そして著名な核科学者モハンマド・メフディ・テヘランチ氏およびフェレイドゥン・アッバシー氏が含まれています。
イランの国営メディアは、夜間の空爆でさらに6人の科学者が死亡したと報じました。
イスラエルは重要な核インフラを攻撃したと主張していますが、当時稼働していなかったアラク施設は、現地メディアによれば軽微な被害しか受けていないとされています。
イランが報復開始
イランは迅速に対応しました。木曜日の未明、イラン軍は報復としてテルアビブ、ハイファ、バト・ヤムなど複数のイスラエル都市に向けてミサイルを発射しました。イランのメディアによると、ネゲブ砂漠に位置するイスラエルの主要軍事拠点・ネバティム空軍基地も主な標的の一つだったとされています。
この攻撃により、イスラエル南部の主要な病院が大きな被害を受けましたが、死者は報告されていません。イスラエルの保健相はこの攻撃を国際規範への違反であり、「レッドラインを越えた行為だ」と非難しました。
各国指導者の声明
イランの最高指導者アリ・ハメネイ師は、米国による降伏要求を一蹴し、トランプ大統領の脅しを「馬鹿げたもの」と非難しました。その上で、軍事的な行動が取られた場合、米国に「取り返しのつかない損害」をもたらすと警告しました。
この発言は、厳重に管理された事前収録のビデオメッセージを通じて発信され、安全上の理由から公開されたものとみられています。
一方、米国のドナルド・トランプ大統領は、今後2週間以内に軍事攻撃の是非を判断すると述べ、外交的解決に最後の機会を与える意向を示しました。
トランプ大統領は、「我々はアヤトラがどこに隠れているかを知っている」と強い警告を発したものの、「今のところ殺害する意図はない」とも付け加えました。
ホワイトハウスの当局者は、イランとのいかなる合意にもウラン濃縮の禁止が含まれるべきだと強調しました。
イスラエルへの影響
イスラエルは、イランによる攻撃で24人が死亡したと発表しましたが、軍の検閲により報道は限定的となっています。
複数の都市でインフラへの被害が確認されており、攻撃は「イスラエル版ペンタゴン」とも呼ばれる重要な軍事・情報拠点を含む、主要施設を標的にしたとされています。
外交の展開
緊張が高まる中、外交努力は続いています。イラン国営IRNA通信によると、イランのアッバース・アラグチ外相は金曜日にジュネーブで、欧州の3カ国の代表と会談する予定です。
この会談は、危機の緩和を目指す欧州の指導者たちから要請されたと報じられています。