テキサス州全域での嵐による死者数は131人に増加しました。これは、ヒル・カントリーで発生した鉄砲水がグアダルーペ川を猛威の濁流へと変えた出来事から10日後、当局が再び大雨への警戒を呼びかけたことによるものです。
国立気象局が発表した洪水警報は、最大で約15センチの豪雨を予測しており、リオグランデ川から東のサンアントニオやオースティンにかけてのテキサス州中部の広範囲を対象に、火曜日の朝まで有効とされています。
この警報には、グアダルーペ川沿いに位置するカー郡およびその他のヒル・カントリー地域も含まれており、同地域は7月4日の洪水災害からの復旧途上にあります。今回の洪水では、カー郡の郡庁所在地カーヴィルと、近隣のハントにある女子向けキリスト教サマーキャンプにも甚大な被害が出ました。
川沿いに住む住民や、現在も川岸で捜索を続けている救助隊に対しては、新たな危険が過ぎ去るまで高台に避難するよう呼びかけられました。グアダルーペ川沿いでのさらなる犠牲者の捜索も、洪水の懸念から日曜日に一時中断されました。
テキサス州のグレッグ・アボット知事は月曜日、7月4日以降の嵐により、州内で少なくとも131人が死亡したと発表しました。死者の大半はカー郡およびその周辺地域で確認されており、金曜日時点の120人から増加しています。
また、カー郡一帯で行方不明とされている人数については、先週160人以上と報告されていたのに対し、現在は97人に減少したと述べました。
鉄砲水アレイ、再び警戒
カー郡で確認された死者のおよそ3分の1は子どもで、その多くは7月4日未明、女子専用のサマーキャンプ「キャンプ・ミスティック」を鉄砲水が襲った際に命を落としました。
「鉄砲水アレイ」として知られる地域の中心部では、当日、わずか1時間足らずで30センチを超える豪雨が降り、グアダルーペ川流域には致命的な濁流が押し寄せました。 当局によると、洪水が発生した当日以降、生存者は確認されていないということです。
アボット知事は、今月後半に開催される特別議会において、今回の洪水の経緯、災害への備え、そして緊急対応の在り方について、州議会が調査を行う方針であると述べました。
今回の洪水は、米国で近年まれに見る大規模な死者数を出す事態となっており、カー郡で鉄砲水警報のサイレンが設置されていなかったことや、トランプ政権下での人員削減により国家気象局の一部オフィスで職員が不足していたことなどに対しても、疑問の声が上がっています。