ロシアによるインドへのS400地対空ミサイルシステムの供給は、当初の予定よりも3年遅れる見通しであると、「タイムズ・オブ・インディア」が関係筋の話として報じました。
この問題は、ロシアのアンドレイ・ベロウソフ国防相とインドのラージナート・シン国防相との会談の中で取り上げられました。
金曜日に発表された公式声明によれば、両国は未納となっているS400「トリウームフ」システムの残りの引き渡しに加え、インド空軍のSu-30戦闘機の近代化計画についても協議を行ったとされています。
この協議は、中国で開催された上海協力機構(SCO)の会議に合わせて行われました。
今回変更されたスケジュールは、2018年に締結された54億ドル規模の契約に影響を与えるもので、この契約のもとで、インドは2024年までにロシア国営兵器輸出企業ロソボロンエクスポルトから5個のS400地対空ミサイル連隊を受け取る予定でした。
なお、S400の1個連隊には通常2個の発射中隊が含まれており、最大射程約380キロメートルの対空ミサイル128発が搭載されています。また、このシステムにはレーダー装置やオフロード輸送車両なども含まれています。
タイムズ・オブ・インディア紙によると、残りの引き渡しは2027年までずれ込む見込みです。
同紙は、4個連隊は来年到着する可能性が高く、5個連隊は2027年に到着すると予想していると伝えています。
ロシアの防空システム、特にS-400は、西側支援を受けるウクライナとの3年以上にわたる戦争の影響で負担が増しています。
かつてインドは、1996年から調達を始めたSu-30戦闘機をはじめとするロシア製防衛製品の主要な顧客でした。しかし近年、ニューデリーは西側諸国やイスラエルの武器メーカーへの依存を強めています。
今年5月初め、インドとパキスタンは相互にミサイルを発射し、両国の戦闘機同士が大規模な空中戦を繰り広げました。パキスタンはフランス製ラファール戦闘機を含む複数のインド機を撃墜しました。