ノバルティスは火曜日、スイスで乳児や幼児のマラリア治療薬として初めて承認された「コアーテム・ベビー」の認可を取得したと発表しました。
評価に参加した8つのアフリカ諸国は、国によっては「リアメット・ベビー」とも呼ばれるこの治療薬について、速やかな承認を進める見込みです。
ノバルティスは1999年にマラリア治療薬「コアーテム」を発売し、今回、小さな乳児向けに新たな用量を開発しました。
この治療薬は水や母乳に溶けやすく、投与しやすいよう甘いチェリー味がつけられています。
評価に参加した8カ国は、ブルキナファソ、コートジボワール、ケニア、マラウイ、モザンビーク、ナイジェリア、タンザニア、ウガンダです。
ノバルティスによると、アフリカのマラリアリスク地域では毎年約3,000万人の乳児が生まれており、西アフリカの調査では6カ月未満の乳児の感染率が3.4%から18.4%の範囲で報告されています。
世界保健機関(WHO)の2024年版世界マラリア報告書によれば、2023年にマラリアで亡くなった人は約60万人にのぼり、その大多数がアフリカで発生しています。
2023年の世界のマラリア感染者数は約2億6300万人、死亡者数は59万7千人と推定されています。
毎年、数十万人がマラリアで命を落としており、この蚊を媒介とする病気は依然として世界的な健康課題となっています。
マラリアは、メスのハマダラカによる寄生虫の感染が原因で、WHOは予防可能で治療可能な病気と位置づけています。
症状には、発熱、悪寒、頭痛、倦怠感、眼や皮膚の黄疸、けいれん、呼吸困難などがあります。
5歳未満の子どもが最も脆弱なグループであり、世界のマラリアによる死亡者の76%を占めています。
アフリカは依然として最も被害が大きい地域であり、2023年の世界のマラリア感染者の約94%、死亡者の95%を占めています。
同大陸では昨年2億4600万件の感染が報告されました。
また、2023年には、標準的な診断検査を回避する変異型マラリア寄生虫が、ブルキナファソやインドネシアを含む41カ国で検出され、新たな懸念となっています。