2025年7月29日
朝日新聞によると、防衛省は国産初の長射程ミサイル「12式地対艦誘導弾能力向上型」を熊本市東区にある陸上自衛隊・健軍駐屯地に配備する方向で最終調整を進めています。
配備時期は2025年度末(2026年3月まで)になる見通しで、日本は敵基地攻撃能力、つまり「反撃能力」を保有することになります。
このミサイルは改良によって飛翔距離が約1000kmに延び、九州から中国沿岸部や北朝鮮を射程に収めることができるようになります。
中国による南西諸島周辺での軍事的な圧力を牽制する意図があるとされており、特に台湾に近接する戦略的に重要な南西諸島の防衛強化を目的としています。
近年、中国が台湾に対して軍事侵攻を行う可能性が高まっていることへの懸念が背景にあります。中国は台湾を「反逆分子」とみなし、必要であれば武力による統一も辞さないと考えています。
政府関係者によれば、将来的には大分県・湯布院駐屯地や沖縄県・勝連分屯地への配備も検討されており、南西諸島全体の防衛体制強化を目指しています。
一方で、防衛大臣は「具体的な配備先は検討中で、まだ正式に決定していません」と述べており、今後も調整が続く見通しです。