2025年7月16日
被爆地・広島から、国際社会への新たなメッセージが発信されました。
広島県は、核兵器廃絶を共通の目標とする国としてカザフスタンとの連携を深めています。2025年7月、広島県知事はカザフスタンを訪れ、非核兵器国同士の協力の重要性を強調しました。
広島とカザフスタンは、それぞれ被爆と核実験の歴史を持ち、平和の実現に向けた国際的な取り組みの象徴とされています。
カザフスタンはかつてソ連時代に、世界有数の核実験場であったセミパラチンスク(現在のセメイ)を抱えていました。1949年から1989年にかけて約456回の核実験が行われ、多くの住民が放射線被曝の影響を受けました。
1991年にカザフスタンが独立すると、国内にあった核兵器はすべてロシアに移管されました。それ以降、カザフスタンは核兵器のない世界を目指す国際的な活動に積極的に参加しています。
現在もカザフスタンは核軍縮と非核化の推進を強く訴えており、核廃絶に向けた模範的な役割を果たしています。
7月15日、広島県の湯崎知事はカザフスタンの首都アスタナで、核軍縮と核不拡散を担当するアカン・ラフメトゥリン外務省第一副大臣と会談しました。
湯崎知事は今回の訪問期間中、旧核実験場を訪れる予定であり、両者は核廃絶に向けた協力強化について意見交換を行いました。