2025年7月30日
トルコのアルパルスラン・バイラクタル・エネルギー相は、今週後半にもアゼルバイジャンからシリアへの天然ガス供給を開始すると発表しました。これは、2011年にシリア内戦が始まって以来、初めてのエネルギー輸送となります。
政府関係者は水曜日、「アゼルバイジャン産の天然ガスを、シリア国境に近いトルコ南部のキリス県を経由してアレッポへ供給する予定です」と述べました。
この動きは、トルコとシリアの当局者の間で5月に締結された合意に基づくものです。
当時、シリアのムハンマド・アル・バシール・エネルギー相は、シリアの深刻なエネルギー不足に対応するため、北部のパイプラインを通じて天然ガスを供給することでダマスカスとアンカラが合意したと述べていました。
約14年にわたる紛争でシリアの電力網やインフラは壊滅的な被害を受けました。主要都市を含む多くの地域では、現在も1日20時間以上の長時間停電が続いています。
昨年12月にバッシャール・アル・アサド政権が崩壊し、新たな政権が発足して以来、政府はインフラの再建と燃料の安定供給を最優先課題として掲げています。
こうした中、トルコと関係の深いアゼルバイジャンとの間で天然ガス供給に関する合意が結ばれました。資源国であるアゼルバイジャンとトルコ、そして新シリア政権との連携により、復興に向けた動きが加速しています。
今月初め、アゼルバイジャンの国営石油会社SOCARは、アフメド・アル・シャラー大統領のバクー公式訪問に合わせてシリアと覚書を締結しました。
この合意はトルコを介して調整されており、シリアへの天然ガス供給を目的としたもので、バクーの経済復興への関与拡大における重要な一歩となっています。