オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相は、「まもなく」総選挙を実施すると述べ、地元メディアは選挙が5月3日に行われると報じました。
木曜日に首相官邸が公開した書き起こしによりますと、アルバニージー首相は地元ラジオ局とのインタビューの中で、間もなく選挙を発表する予定であることを確認しました。
中道左派の労働党政権は3年の任期の終わりに近づいており、遅くとも5月17日までに選挙を実施しなければなりません。
最近の世論調査では、労働党と保守系野党との支持率が拮抗していると示されています。保守陣営は、ほぼ10年にわたる政権の後、2022年に政権の座を追われました。
木曜日、選挙の時期に関する憶測が高まる中、アルバニージー首相は「まもなく」選挙を実施する準備をしていると述べました。
「かなりすぐに発表されるでしょう」と首相は語りました。
「弱い」指導力
複数のメディア、特に国営放送局ABCは、アルバニージー首相が金曜日に選挙活動の正式な開始を発表し、5月3日を投票日とする予定だと報じました。
62歳のアルバニージー政権は、今週初めに年間予算案を発表し、予想外の減税やさまざまな優遇策を盛り込み、有権者の支持を狙っています。
一方、保守党のリーダーである54歳のピーター・ダットン氏は、アルバニージー首相の指導力を「弱い」と非難し、政府の過剰な支出がインフレを助長していると批判しています。
ダットン氏の看板政策は、2000億米ドル規模で7基の産業用原子力発電所を建設するという計画で、再生可能エネルギーの成長を抑える内容となっています。
世論調査によれば、経済への不安や住宅費の高騰が選挙の主な争点になる見通しです。
インフレ率は、アルバニージー政権下で2022年の7.8%から昨年12月には2.4%にまで低下しましたが、多くの家庭では依然として食料品、燃料、電力などの高騰に苦しんでいます。
シドニーとメルボルンの両都市は、年間の「デモグラフィア住宅価格指数」によれば、現在、世界で最も住宅価格が高く、手が届きにくい都市トップ10に入っています。