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世界の科学者1000人以上が公開書簡に署名 ガザ停戦を要求
署名者にはノーベル賞受賞の神経学者も含まれており、中東における『憎悪、死、破壊』を非難しています。
世界の科学者1000人以上が公開書簡に署名 ガザ停戦を要求
「科学者たちは、この地域が破壊的な暴力と報復の連鎖に陥り、平和的共存の可能性を損なっていると指摘しています。/写真:ロイター / Reuters
2025年2月2日

スペインの通信社EFEによると、世界中の心理学者や神経科学者を中心とする 1000人以上の科学者が、パレスチナ・ガザでの停戦と、国際社会に対しイスラエルに国際人道法の順守を求める圧力をかけるよう促す公開書簡に署名しました。

署名者には、ノルウェーのノーベル賞受賞者であるメイブリット・モーザー氏とエドヴァルド・モーザー氏、日本の利根川進氏も含まれています。

また、カハール研究所の神経人工知能・ロボティクスグループのメンバーであるパブロ・ラニジョス氏をはじめ、複数のスペイン人研究者も署名しました。

 「この訴えが強い影響力を持つのは、神経科学者によるものだからです。彼らは、人間の脳が対立をどのように認識し、処理するかを研究する専門家です」 とラニジョス氏はEFEに語りました。

この書簡は、すべての当事者による暴力を非難したとされています。その中には、2023年10月7日のハマスによる攻撃、人質の拘束、そしてイスラエルが行った『数え切れない戦争犯罪』が含まれています。イスラエルは、この紛争が始まって1年以上が経過したガザで、これまでに48,000人以上を殺害しています。

「すべての人々のために」

科学者たちは、この地域が破壊的な暴力と報復の連鎖に陥り、平和的共存の可能性を損なっていると指摘し、「憎悪、死、破壊」が広がっていると述べました。

EFEによると、この書簡では、人間の心理が対立する集団間の違いを誇張する傾向がある一方、共感や協力の普遍的な能力も備えていると指摘しています。

科学者たちは、国際社会に対し、武器供与の停止や協力協定の見直しを含め、イスラエルに戦争終結を求め、圧力を強めるよう訴えました。

「私たちはイスラエル国民に反対しているのではありません」 と書簡は述べています。「私たちは、イスラエル人、パレスチナ人、レバノン人を含むすべての人々を支えています」

科学者たちは、イスラエルの現在の政策がパレスチナ人に回復不可能な被害をもたらし、自国民の安全も危険にさらしていると主張しています。

この書簡は、フランスのソルボンヌ大学と米国のプリンストン大学の研究者によって発起されました。

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