2025年8月5日
広島市は、2025年8月6日に予定されている平和記念式典に、過去最多となる120の国と地域、さらに欧州連合(EU)が出席する見通しであることを明らかにしました。
昨年の参加数を超えた今回の式典は、広島が発信する平和メッセージへの国際的な注目が年々強まっていることを示しています。
朝日新聞は、ロシアの不参加とベラルーシの4年ぶりの復帰を報じています。
核保有国の中では、米国、英国、フランスが代表団を派遣する予定です。また、非NPT核保有国のインドや、実質的に核保有国とみなされているイスラエルも参列する見込みとなっています。
今回初めて平和記念式典に参加する国・地域として、パレスチナと台湾が挙げられます。両者は日本政府の公式な承認対象外ですが、式典への通知が送られたことで、初の参列が実現します。
一方、中国、パキスタン、北朝鮮については、欠席する意向が報じられています。
「招待」から「通知」へ:参列要請方式の見直し
これまでは各国の駐日大使宛に招待状を送付していましたが、今年度からは全世界196カ国・地域に対して、式典開催を知らせる「通知文書」を一斉に送る方法へと切り替わりました。この新たな方式により、従来は招待の対象外だったパレスチナ、台湾、ベラルーシなども、自主的に参列を申し込むことが可能となりました。
広島市長の松井一實氏は、「被爆都市としての経験を踏まえ、『ヒロシマの心』を世界に発信し、地域から平和意識を育んでいきたい」と話しています。
式典と併催行事の見所
式典は午前8時に開会し、8時15分から黙祷が行われ、8時50分に閉会する例年通りのプログラムで進められます。
参列者には、平和記念資料館の見学や被爆者による体験談の聴講への参加が推奨されています。