2025年8月19日
富士山麓の富士五湖地域では近年、観光名所が増加し、外国人観光客の訪問が急増しています。富士吉田市内の「本町通り」には、富士山を背景にレトロな街並みを撮影しようと多い日で4,000人以上が訪れます。隣接する富士河口湖町でも、コンビニ店の上に富士山が重なって見える光景が人気を集め、多くの観光客で賑わっています。
しかし、これらの地域は元々観光地として整備されておらず、周囲には細い道路が多いことが事故の一因となっています。
県警の統計によれば、富士五湖地域では昨年、外国人観光客が運転するレンタカーによる物損事故が770件発生し、前年の417件からほぼ2倍に増加しました。
物損事故全体の約2割を占め、人身事故も前年は0件だったものが昨年は4件発生しましたが、幸い死者は出ていません。内訳を見ると、塀や柵への衝突といった単独事故が7割以上を占め、残りは出合い頭などの車両同士の事故でした。
こうした状況を受け、県警は今年2月から事故発生場所をまとめたマップを作成し、レンタカー会社には7か国語による注意喚起のチラシ配布を依頼しています。
また、県外でレンタカーを借りて訪れる観光客も多いため、宿泊施設や観光地での交通安全の啓発活動も強化しています。
県警交通企画課の一杉公介次席は「外国人観光客が訪れる場所での安全対策をさらに進めたい」と述べています。
富士山周辺で増加する外国人観光客のレンタカー事故は、交通ルールや運転環境の違いが大きな要因とされています。
レンタカー会社や自治体が対策を進める一方で、観光客自身も事前に交通ルールを理解し、安全運転を心がけることが欠かせません。
安心して旅行を楽しむためには、十分な準備と注意が求められます。