2025年3月5日
米国のドナルド・トランプ大統領は、連邦政府がワシントンD.C.の統治を引き継ぐべきだと述べました。
水曜日、エアフォース・ワン内で記者団に対し、トランプ氏は米国の首都ワシントンD.C.のマリエル・バウザー市長を評価する一方で、彼女の行政は「職務を全うしていない」と指摘し、犯罪の多さや落書き、芝生に並ぶテント(ホームレスの人々を指す)を問題視しました。
「連邦政府がコロンビア特別区を統治すべきだ」と同氏は述べました。
さらに、「ワシントンD.C.を管轄し、安全な都市にすべきだ。人々が殺され、傷つけられている。優れた警察組織があるにもかかわらず、適切に活用されていない。我々がD.C.を統治すべきだ。連邦政府がD.C.の統治を担い、適切に運営すべきだ」と付け加えました。
ワシントンD.C.は市長・議会制の統治形態を採用していますが、1973年のホーム・ルール法により、自治権は連邦議会の監督によって制限されています。
共和党議員らは2週間前、コロンビア特別区の地方政府を廃止する法案を提出しました。この法案には、選挙で選ばれた市長や市議会を含む地方政府を解体し、約70万人の住民(そのうち44%がアフリカ系アメリカ人)に代わって連邦議会が法律を制定できるようにする内容が含まれています。
この法案は、ワシントンD.C.の黒人市長であるマリエル・バウザー氏にちなんで「バウザー法案」と名付けられました。
同様の法案は2023年にも提出されましたが、可決には至らず、上院の規則の下では今回も成立する可能性は低いとみられています。